理事長所信

【はじめに】

新型コロナウィルス感染症の長期化による影響は、人やモノの移動が世界規模で停滞し、経済だけでなく社会活動にも深刻な打撃を与え、我々の生活に甚大な影響が生じています。

青年会議所活動も例外ではありません。今までは当たり前のように行っていた対面での活動や、多くの市民を巻き込んだ事業の自粛を迫られてきました。今までの常識が非常識に変わるような歴史に残る、国難とも呼べる社会状況の中ですが、我々青年はこの社会的転換点に立ち、活動を止めることなく、今できることを考え行動していかなくてはなりません。世の中は元々予測不可能なものです。歴史を振り返ると日本は、いくつもの国難を乗り越えその度に更なる進化を遂げてきました。

荒廃した戦後社会の中「新日本の再建は私たち青年の仕事である」として立ちあがった青年たちにより日本の青年会議所運動は始まりました。その志が全国に波及して1956年に全国で93番目に宇部青年会議所が設立されました。この頃と今は同じではないでしょうか。

この状況下において、我々に必要なのは、何かが起こってから対処するのではなく、今後起こりうる問題を予測し、先人たちの想いを受け継ぎ、自らの手でより良い未来を創造していく事が大切です。

第67代 理事長  
    二木 隆行

【次代を担う人づくり】

コロナ禍の影響を最も受けたのは、未来を担う子供たちではないでしょうか。

子供たちは我々大人には想像がつかないほど無限の可能性を秘めている。

技術革新から生まれる新しい仕事から、多くの人々が今は存在していない仕事に就くことが予想されています。

日進月歩で変貌する現代社会において、未来を担う子供たちが国際化の加速するこの世の中を勝ち残って行くためには、今まで以上に未来を見据えた学びを得る必要があるのではないでしょうか。これからの教育は知識だけでなく子供たち一人ひとりの多様な個性や能力を引き上げ、自らに自信をつけさせることが重要ではないでしょうか。様々なコミュニティで活躍するためには、新たな考えを生む力と自信をもって考えを発信することのできる力が求められています。地域の皆様の協力を得ながら、この先も急速な変化を辿る未来を生き抜く子ども達が、かしこくたくましく成長するように取り組みます。

【夢と誇りの持てる町づくり】

私たちの住み暮らす宇部市は、工業の町として知られていますが、豊かな自然にも恵まれた素晴らしい地域です。しかし、近年若者の層が流出しており、平成7年をピークに人口の割合は減少傾向にあります。

若者や出産・子育て世代の流出は、労働力人口の減少だけでなく、出生数の低下により、さらなる少子化を引き起こすことが懸念されています。このまま人口減少が進むと、40年後には総人口が10万人を切り、生産年齢人口も約55%減少すると予想され、危機に直面しています。人口の減少による影響は商業施設の撤退による雇用機会の減少、税収減による行政サービス水準の低下、さらには空き家問題や地域コミュニティの機能低下など、我々に大きな影響を与えています。

 この危機を乗り越えるためには、若者の流出に歯止めをかけ、活力ある町を創造していかなくてはなりません。まずは若者が安心して働けるような仕事作りや、子供を育てたくなるような環境作り、夢と希望の持てる魅力的な町へと発展させていくことが重要だと考えます。

【力強い組織づくり】

青年会議所の創始から続く活動の原動力は会員拡大であり、これまで多くの同士の心を高揚させてきました。

会員一人ひとりの町づくりに対するワクワクする熱い思いを奮起させ、これまで以上の青年会議所運動を展開できる組織へと変貌させます。

さらに女性が持つ視点やきめ細かさは、我々が推し進める運動に必要不可欠です。女性の拡大を成功させることができれば、我々の組織はこれまで以上の組織に成長できるでしょう。また、これまで青年会議所に多大なるご尽力されてこられた先輩との強固な連携を図り、全会員で拡大を実践することで力強い組織を構築して参ります。

「桃李成蹊」という格言があります。桃や李は何も言わなくても、その香りや実に人が寄ってきて、その下に道が出来るという意味です。青年会議所の魅力を高め自然と人が集まる組織に変えていかなければなりません。

【魅力あるJCブランドづくり】

 市民に我々の思いや活動を伝え、正しく理解を得なければ市民の共感を得ることはできません。市民の心を動かせない情報の発信は単なる自己満足でしかありません。JCしかない時代からJCもある時代へと変わり、多くの団体がそれぞれ特色のある運動を展開している中、宇部青年会議所がどのような団体で、何を目的にどのような運動を展開しているのか。それを理解している市民がどれだけいるでしょうか。

 インターネットやスマートフォンの普及により、自分にとって価値のある情報を見極め選択できる時代になった今、時代のニーズにあわせた戦略的な広報活動が必要不可欠です。発信した情報を受け手に選ばれるものとするためには、その情報を発信する主体である宇部青年会議所の認知度をさらに向上させ、情報の価値を高めていかなければなりません。宇部青年会議所の存在感や魅力がさらに高まるブランディングを行い、地域のオピニオンリーダーとして認識されるよう会員自身の意識を含めた情報発信の改革を行います。

【結びに】

一人ひとりの力は小さいけれど、お互いが共感し合って大きな集団になれば、とてつもなく大きな力となる事があります。北京で一羽の蝶々が羽ばたくとそれを見ていた蝶々がつられて羽ばたき、二羽が四羽、四羽が八羽となり、やがて遠く離れたニューヨークでハリケーンを起こすという「北京の蝶々」という例え話があります。

志高く集まったメンバーが、同じ目的に向けて計画し協力し合うことで、不可能を可能とし、生涯に渡るかけがえのない友情を育むこともできます。

我々はどんな時代であっても歩みを止めることなく運動を続け、失敗を恐れず事業を構築、実施することで自己を成長させていかなくてはなりません。そして、次代を担う人材を育成するために、我々は未来にいくつものタネをまかなくてはなりません。すべて開花することはないかもしれませんが、それでも運動を続けていく事が大事です。

助け合うことで友情を育み生涯かけがえのない同志と共に愛する宇部市の発展に全力で取り組んで参ります。

基本方針

・次代を担う人づくり
・夢と誇りの持てる町づくり
・力強い組織づくり
・魅力あるJCブランドづくり